サラ文・展望台(2014年10月)

   

   

 

88日x 2+40日 5,400kmの旅にでます。
 ブラジル人作家パウロコエーリョ(1947.8.24-)の「星の巡礼」や、TVの影響で,2004年からスペインの巡礼路を歩くようになった。
2010,2012の計3回は、ともに7月25日が日曜日に当たる年で聖年と呼ばれており、サンティアゴ・デ・コンポステラの大聖堂では毎日のように天井から吊るされた大きな香炉が炊かれ、堂内が煙に満たされる。同時にパイプオルガンが鳴り、壮大なミサのクライマックスとなる。TVなどで放映されている「ボタフュメイロ」の場面である。
最初はそれを見るということも目的の一つで計2000kmも歩いた。来年からの旅は、ポーランドからポルトガルに至る4200kmと四国巡礼1200kmを2年がかりで歩こうというものである。旅は計画しているときが一番楽しいといわれるが、今回は計画段階から苦しい。分からないことだらけで情報収集に苦労している。
ポーランドで巡礼というと、チェンストホーバのヤスナグラ修道院にある「黒いマリア像」を拝むために全国から歩くことを指すが、その経路すらもわからない。その道を一部利用しながらポ−ランドを反時計回りしてからドイツに入り、パリに向かう旅を1stステージとした。
なぜポーランドから歩き始めるのかと言うと、好きな音楽家のショパンの故郷だからとか、まだ一度も足を踏み入れた事の無い国だとか色々理由があろうが88日間、1日平均25km歩きたいと考えるとドイツでは近すぎるのでやむなくポーランドからということになったとするのが正しい。
ではなぜ88日かというと、シェンゲン条約というのがあり、就学や就労でないかぎりビザ無しで滞在できる上限が90日(正確に言うと、どの180日をとっても合計90日以内)と限られているからである。2日ほど余裕をもたせている。旅は、テントと炊飯セットを持参した極貧の徒歩旅行を計画している。そのための「道」の研究と旅そのものに 1月から足かけ2年の時を当てる。


ここで困った事態が発生した。HPの更新とサラ文通信編集、会員名簿管理、年会費処理、PDF配信処理などの作業を誰かに緊急に引き継いでいかなければならないことである。年内に幹事会全員に懇切丁寧に伝授したいと考えている。

さて、サラ文通信には現地から投稿を続けたい。乞うご期待。スケッチ集や旅日記などまとめて本でも出すつもりで外国を楽しんできたいと思っている。「いまでしょ!」という言葉が小生の肩を押してくれている。その間ご不便をおかけしますが本当によろしくお願い致します。    


                                                                                                                                       太田 宏