サラ文・展望台(2015年9月)

7月29日(水)第5水曜会「汽笛一声新橋を♪」“時刻表にみる鉄道史”が行われました。講師は鉄道運転運輸史研究家の曽田英夫さん。私は初めてお会いしました。

A3用紙4枚の重量感ある資料にそってお話が進められました。私にとって鉄道だけは「目的もなく乗るだけの楽しみがある」と思っている。ボーッと車窓眺め、飲み食べ、居眠り、本読み、音楽を聴き、想い巡らす時間も得られる・・・こんな極楽がある。時刻表の話は頭痛かなと思ったのですが、懇談が終わる頃には心臓は上調子。東京〜ヨーロッパまで、実際に運行されていた時刻表で林芙美子が乗って豪快放浪の旅。東京〜ヨーロッパまでの時刻表・路線図までも載っていた時期もあったんですね。そのほか列車名の変遷や午前午後の時刻の識別がなかったなど「なるほど・・・」「へぇ〜」が沢山あったことはもちろんでした。曽田さんの「詳しくは“幻の時刻表”(曽田さん著作)に載っています」・・・その誘導に乗って数日後図書館本(新書版)を手にした。本線・支線・廃線の話など紆余曲折話は、擬人化したそれはまったくの人生路で悲喜こもごも。そして「鉄道も鉄を外せば道になる」には「なるほど・・・」思わず微笑。私に縁が深い仙台付近の路線の話も載っている。当日の話題のひとつにと密かな企みで“オレンジカード”3枚を持参して思いが叶った・・・。後藤昭光さんも参加されていて、偶然に“サラ文通信”で連載を始められました。

こんな“鉄道サロン”も“サラ文”ならではの第5水曜会企画。  中村英生