サラ文・展望台(2016年4月)

会員の高齢化と認知症問題の重要性


  昔は70歳になると「古希」の祝いをしたそうだ。古希とは「人生七十古来稀なり」の句からきていると言う。恐らく「人生五十年」の頃の風習であろう。かくいう私も先月末で70歳になった。病を抱える私の場合には古希を迎えたことに格別の思いがある。60歳の還暦の時には私は「赤いちゃんちゃんこ」こそ着なかったが、和服で正装し家族写真を撮った。そのとき4歳であった孫息子が、今では中学三年生で、身長も私を追いぬくまでに大きくなった。私に2年余り前に癌が見つかった時には「余命は後半年でした」と医師に言われたが、手術が成功して2年が経ち、今は抗がん剤治療を続けている。手術が成功してこの世に生還したときからは「神から頂いた命だ」と思える。日々の療養生活の中でも自分の出来ることは「再びさずかった命」との思いから、命ある限り今まで以上に感謝の気持ちでボランティア活動などで少しでも世のため人のためになろうと心がけている毎日である。
  サラ文会員の皆さんも多くは70歳前後の高齢者だと思うが、癌に限らず多少とも病気やけがに悩む方も多いことでしょう。こうした中でのサラ文活動で留意すべき大事なことに認知症問題対応がある。 昨年11月にNHKスペシャルで放映の「認知症革命」によると、正常者と認知症発症者との間に位置付けられる「MCI(軽度認知障害)」の段階での認知症予防が大事だと言う。日本に400万人いるといわれるMCIの人の早期発見と認知機能向上の方法が見えてきたそうだ。サラ文会員にとっても極めて興味深い内容なので、報道された具体的な内容を私から今後機会を見て簡略に分かりやすく紹介して、サラ文会員及びご家族の方々の参考にしていただければ幸いと考えている。        

(参考)NHKスペシャル「シリーズ認知症革命」
第1回 2015/11/14(土)、第2回15(日) PM9:00~

流尾哲也