サラ文・展望台(2004年8月)

 私が入社したての頃、職場の先輩から「人生40歳までに出来るだけ多くの人脈を作っておきなさい。それがあなたの財産になりますよ」と教えられました。40歳というのは、まだ若く素直に人間関係が受け入れられる内にとのことでした。お陰で老若男女問わずいろいろな方々とお付き合いさせていただき、立場の違いからの物事の見方考え方などをも教えてもらっています。また最近はそのネットワークのお陰で助けられることが多くなったことを痛感しています。

先日サラ文の定期交換会で阿部正恒氏のお話を聞きました。「山と渓谷社」で30年間編集をされ現在は「森のクラス会」の編集長をされている方です。本作りを通して幅広いジャンルの方々と交流し、また登山、俳句、映画鑑賞等趣味の世界をもお持ちで「仕事=趣味」とご本人がお話されたようにご苦労は多くともトータルライフを楽しんでいらっしゃるようでした。お話の中で阿部氏も信頼のおける多くの友人を持つことの大切さを力説されていました。そして、人生最後の瞬間を迎えるときに自分が幸せだったと思える毎日を過ごしていきたいとも。 私事ですがごく最近ダイビング仲間を見送ってしまいました。まだ44歳という若さですが癌の進行の早さには打ち勝てませんでした。末期で自宅療養しその瞬間はご主人の腕の中で息をひき取り、最後の言葉は「短い人生だったけれど私は幸せ」だったそうです。元気な彼女が語りかけてくるような気がしいまだに現実とは信じられません。

どのような人生を歩むのかは価値観により人それぞれですが、サラ文行事に参加すれば若い人はもちろんのこと、40歳は超えていても充分に人間関係は広がります。安部氏のお話で印象に残った言葉「生涯部活」。 楽しく有意義にすごしていきましょう。
               副代表幹事 佐々木 庸子

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