サラ文・展望台(2005年9月)
 新プロジェクト準備室がこの5月から発足しました。これからの高齢化社会に対応した趣味人生のモデル作りがテーマです。
 色々思い入れはありますが、対象が広すぎてまだ手探りの状態。とりあえず手始めに会津のスローライフ・イベントでは「異空間プロジェクト」第一陣と決め打ち、自分自身視点を変えて参加してみました。
 異空間というのは、地方の住まいや隠れ家などを探訪して「場」と「時間」を楽しみ、趣味を楽しんだり、その土地の人と交わったり、新たな発想を楽しんだりする試みです。最近芸能人が突然地方の見知らぬ家を訪問し、頼み込んで一夜泊めさせてもらうTV番組がありますが、そこまで出来ない我々としては会員の別荘に押しかけて似たような経験を垣間楽しむといったスタートをしてみたかったわけです。
 自分自身は3泊4日逗留して、会津の山奥の自然を仲間の皆さんと楽しんだのですが、その間新しい発見が3つありました。
 1つはスローライフを「ヒメマス」の囲炉裏焼きで学んだこと。何しろ早く食べたいんですがオーナーが許してくれない。「まだまだ、30分早い」などと止められ、結局2時間かかって焼き上げたヒメマスは本当に最高の味でした。
 2つ目は庭先の只見川の川面に立ち込めた水蒸気が幻想的だったこと。視界全体が白くなったりとぎれたり、それはまるで舞台の背景が次々に移り変わるようでした。水墨画の感覚で「異空間」を感じました。
 3つ目は、こういう場所では本来の人間性が出るということ。のんびり寝ながら
縁側で景色を楽しむ人、土蔵や物置を探索して昔なつかしい器具を楽しむ人、食事を作ったり、竹を切ったり忙しく立ち回る人。主に3つのタイプに分れました。
 普段顔見知りで判ってると思っていた人が、異空間で、時間がたっぷりあると別の個性を発揮するようです。
 サラ文も趣味の幅の広ささに加えて、時間の奥行きを感じた会津でした。

          幹事(新プロジェクト準備室) 山谷 暁

           

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