サラ文・展望台(2010年4月)

“奈落の底“を見学?してきました。といっても歌舞伎の舞台裏見学会でのことです。先日友人から国立劇場での通し狂言「金門五山桐」に誘われ観に行ってきました。中村橋之助演じるかの有名な大泥棒、石川五右衛門とその父二役の芝居です。「南禅寺山門の場」での名せりふ、「絶景かな、絶景かな・・」の場面は華やかでしたし、つづらを背負った宙乗り、実は橋之助はかなりの高所恐怖症とか、それを熟知している観客との絶妙な雰囲気も面白かったです。そして今回とても良い経験をさせてもらったのが約10人グループで、3班に分かれての終了後舞台裏見学でした。

収納可能な花道は(国立劇場は他の舞台もあるので椅子は奈落の底に常備とのこと)19M30Cm。その花道を役者さんの気分になって歩かせてもらい、舞台の中央に立って直径20Mの回り舞台の回転の速さを実感してきました。客席がすぐ近くに感じられ、あくびなんてしていたら、役者さんから丸見えです。両袖は舞台と同じ広さで、キャスター付の大道具がそのまま収納できるそうです。

せりは大小合わせ17個あり、“すっぽん”と言う名がついている花道のせりは 花道の7:3の場所にあり奈落の底へ繋がり、お化け役・妖怪使い・悪党など使用は役柄で決まっているとか。奈落の底へは、残念ながら“すっぽん” からではなく舞台裏赤い絨毯の敷いてある階段から降りての見学でした。すっぽんからの出入りは柵のないエスカレーターのようなもの、結構場所は狭く、重い衣装をつけてのすばやい動きには足元も暗くスタッフはもとより役者さんは相当神経を使うのではと思いました。

花道の出入口の部屋は鳥屋といい、演者が出る時は幕を横に引き(能舞台では上に引く)開くとき金輪の音(チャリン)をさせるのは客席にも合図するため、幕のデザインはその劇場のオリジナルマークで、因みに国立劇場は薬師寺のすい炎の天女のデザインとのことでした。丁寧な盛り沢山の説明をしていただき楽しい1時間はあっという間に経ってしまいました。 実際に見聞きし体験させてもらうと、素人の私でも歌舞伎が一段と身近なものになりました。

またこれも知人からのお誘いでほんの触りでしたが、今話題のスカイツリー近く、向島芸者さんのお座敷舞を見る機会がありました。サラ文メンバーの一人はお座敷遊びに加わり、すてきなセンスをゲットした方もいらっしゃいます。これからも何か貴重な体験が出来ることを期待してアンテナをあちらこちらに向けていきたいと思います。 

佐々木 庸子

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