サラ文・展望台(2010年8月)

幸福感

 あれからもう40数年になる・・深沢七郎の笛吹き川・楢山節考・などの小説に夢中になったり、その生き方に憧れたりした。
66歳になり高齢化してゆく今を思うとき、楢山節考を読み返してみた。70歳になったら楢山参りに行かなければ村も家も成り立たなかった昔の話であるが。(よく見れば現在にも当てはまる事である)70歳になったら上手く楢山参りをする事が・最大の幸福だったのだが。
話は変わるがその幸福について今、NHKの朝の連ドラでゲゲゲの女房をやっているが、作者の水木しげるさんに幸福の七か条がある。
第一条、成功や栄誉や勝ち負けを目的に事を行ってはいけない。
第二条、しないではいられない事をし続けなさい。
第三条、他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさをを追求すべし。
後は略しますがサラ文メンバー諸氏の幸福感は如何に。
私は町工場で働いていたので働く気があれば定年後も、おそらく今でも現役でいられたと思うが、仕事が嫌いで辞めてから8年になる。好きな仕事が見つからなかったのである。石川啄木が「こころよく我に働く仕事あれ、それをし遂げて死のうと思う」と残しているが、そんな生き方にも憧れたまま好きな仕事は見つからなかった。しかし趣味という遊びは見つけることが出来た。「こころよく我に遊べる笛があり、尺八吹きで死のうと思う」これが私の幸福感だと女房に言ったら、女房はゲゲゲと言った。

 阿部 敏行

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