サラ文・展望台(2011年3月)

 チュニジアから始まった民主化を求めるデモは、中東諸国に波及して、まだまだ続きそうです。それらデモには、携帯電話や電子メール、インターネットなどで意志・情報を伝達することが大きな役割を果たしているようです。デモが起きている中東などの国は、今の日本人には考えられないような言論統制が行われているようです。それらの国のマスコミも、いわゆる御用新聞・御用テレビのようで、国民からの信頼度は低いようです。
 中国でも言論統制はかなりあるようですし、北朝鮮はもっと厳しく統制しているようです。北朝鮮の政権移譲を北朝鮮の人達はどう思っているのでしょうか。家康の次は秀忠、その次は家光に政権が移ったことに、当時の国民が何も疑問に思わなかったことと同じでしょうか。北朝鮮の人達の本音を知りたいものです。
 日本でも、第二次大戦前までは、相当な言論統制がありましたし、集会規制もありました。江戸時代には、「何事によらずよろしからざる事に大勢申合候を徒党ととなえ、…、右類之儀有之ば、…早々其筋の役所江申出べし」として、徒党を通告した人には御褒美として銀百枚を与えていました(例えば明和7年=1770年5月の高札)。
 自由な情報の伝達や意志の表明が無いと、産業・経済が活性化せず、文化・芸術も発展が遅れるようです。江戸時代は、思想面を除けばかなり自由で、そのため産業や文化が発展したのだろうと思います。
 今の日本は規制が少なく、むしろ、自由であることの弊害も散見されるほどです。江戸時代の文書で「自由」とあったら、「勝手気ままでけしからん」と非難する意味です。自由と責任は裏腹です。幅広く、十分考えて、反対意見や批判には十分反論できる論理を持って言動したいものです。
 サラ文は趣味のサークルですから、会の趣旨に沿った言動に規制はありません。われわれ会員は、会の行事や会員の行事に参加したり、自ら行事を企画したり、また、サラ文通信に投稿したりして、サラ文を自己表現・自己実現・自己成長の場として、自由に・大いに活用しましょう。

東山 道之
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