サラ文・展望台(2011年5月)

   

 

   少し前の4月上旬、私は旭市そして郡山・福島へ行ってき ました・・・といっても被災地へ支援に向かったわけではあり ません。講座が再開されたためです。
旭市は、千葉県で津波の影響を大きく受けたところです。 車で海岸線を案内してもらいましたが、瓦礫の山はテレビの 映像とは迫力が違います。風評被害で野菜をタダ同然に買い 叩かれて、捨てた方が益しと悔しがっていた人もいました。 福島まで開通していた新幹線も臨時ダイヤで1時間半に一本 程度、さらに余震で臨時停車遅延・・・車窓には畔道や畑に置き去り状態の耕運機が点在しているのが見えます。しかしいずれもジッと動かず、作業している人も見かけません。 例年通りの農作業が早くできるように・・・と深く思いました。
郡山・福島では風評被害を気にしてか「ホントに来てくれるんですか?」「こんな状況の中でよく来てくれて・・・」と。 ほかに私は何が出来るのだろう・・・。 夕方忙しげなJRのS駅前で、「あしなが学生募金事務局」 のタスキをかけた若者が一人、自分の境遇を挟みながら訴え 続け、募金者に深々と丁寧なお辞儀をしていました。
    印象が消えないその姿に足を止めざるを得ませんでした。 私の家の近所の小さな公園で桜の花びらが蝶のようにヒラリハラリ舞う・・・捕まえようとする小学生。親水公園で自転車の荷台に乗った幼稚園児とヤンママとの会話・・・「ママ、花びら泳いでるよ」「そう、泳いでるの?」。 詩歌の心得もありませんが心和む情景に出会え、いつもの平穏な環境にいることに気づきました。
  サラ文には各分野で活躍している多くの方々がいます。 人はそれぞれ意識せずとも自身の文化をもっています。
とか く無機質になりがちな世の中ですが、会員相互の交流及び諸 活動へ自主的に参加し、語らいなどを通じて未知なるほかの人のもつ文化を知ることができます。そのことが自分自身を包む文化をより豊かにできるのではないでしょうか。そして甚大な災害に心を寄せることにもなり、やがて復旧・復興の道へもつながっていくのでは・・・と思っています。 私は、サラ文会員であることにひとつの誇りを感じています。

                                                                                                                                                                  中村英生

 

'03/12
'04/01 '04/02 '04/03 '04/04 '04/05 '04/06 '04/07 '04/08 '04/09 '04/10 '04/11 '04/12
'05/01 '05/02 '05/03 '05/04 '05/05 '05/06 '05/07 '05/08 '05/09 '05/10 '05/11 '05/12
'06/01 '06/02 '06/03 '06/04 '06/05 '06/06 '06/07 '06/08 '06/09 '06/10 '06/11 '06/12
'07/01 '07/02 '07/03 '07/04 '07/05 '07/06 '07/07 '07/08 '07/09 '07/10 '07/11 '07/12
'08/01 '08/02 '08/03 '08/04 '08/05 '08/06 '08/07 '08/08 '08/09 '08/10 '08/11 '08/12
'09/01 '09/02 '09/03 '09/04 '09/05 '09/06 '09/07 '09/08 '09/09 '09/10 '09/11 '09/12
'10/01 '10/02 '10/03 '10/04 '10/05 '10/06 '10/07 '10/08 '10/09 '10/10 '10/11 '10/12
'11/01 '11/02 11/03 11/04